現在、MPソリューション中部事業部が取り組んでいる民間航空機エンジン事業における 今後の需要見通しは長期間に渡って継続的な成長が見込まれており、事業拡大には製品競争力を更に高めることが必要であり、コスト削減とリードタイム短縮が求められています。このためは従来の機械加工、溶接、熱処理等の各工程を個々の会社が各々行う「のこぎり型生産方式」から、各工程を統合化して中核会社が取りまとめる「一貫生産方式」への転換が必須と考えます。この一貫生産方式を1社単独で行うことは非常に困難であり、従って各工程を得意とする各社が連携して事業を行う産業クラスターが各地で形成されています。
タービンブレード生産はその取り組みの一例であり、当社が中核会社となって供給と品質を保証するシステムを構築しています。非破壊検査は航空宇宙製品の一貫加工において必ず実施しなければならない工程である一方、検査員資格やNadcap審査等の認証取得のハードルが非常に高いため、これらの認証を既に取得していることはクラスター事業を展開する上で非常に大きな強みとなります。これからも非破壊検査技術の維持・向上に努めて、安定した高品質の製品を提供し続けることによりお客様のニーズにお答えするとともに、各種認証保有を大きな強みとして新たな分野の製品にチャレンジして行きます。
※1 プライム・コントラクター:
オリジナルの設計権・部品発注権を持った企業(航空機メーカーやエンジンメーカー等)のこと。
※2 特殊工程:
後工程の検査や試験でその製品の品質基準を満たしていることを検証することができない工程のこと。