事業等のリスク

当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性のあるリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。なお、本項に含まれている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)特定顧客への依存度について

当社グループの当連結会計年度における売上高の48.9%が三菱重工グループ、日本碍子グループ、LIXILグループの主要得意先3社グループで占められております。三菱重工グループからは、主に産業用ガスタービンエンジン部品の放電加工並びに表面処理の業務及び航空機エンジン部品、日本碍子グループからは、自動車排気ガス浄化用のセラミックスハニカム担体を成形するためのセラミックスハニカム押出用金型、LIXILグループからは、アルミサッシを成形するためのアルミ押出用金型をそれぞれ受託しております。

従って、これらの主要得意先の受注・生産動向や外注政策が大きく変動した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)製品の欠陥について

当社グループは国際的品質管理基準であるISO9001などに基づいて品質の安定に努めております。しかし、すべての製品について欠陥が無く、将来に製造物責任賠償などが発生しないという保障はありません。製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、大規模な製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)米国PRAXAIR SURFACE TECHNOLOGIES,INC.との技術提供契約の更新について

当社は、米国のPRAXAIR SURFACE TECHNOLOGIES,INC.(旧SERMATECH INTERNATIONAL INC.)とのサーメテルコーティング等の表面処理の技術提携契約により、これらのコーティング等の国内における実施権を得ております。主要なコーティング技術の契約期間は、一定期間ごとに自動更新となっておりますが、万一、これらの契約が更新されない場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)自然災害等について

地震や台風等の自然災害によって、当社グループの生産拠点に甚大な被害を被る可能性があります。


当社グループの生産拠点は神奈川県に3箇所、愛知県に3箇所、岡山県、千葉県、福井県に各1箇所あり、また、海外においてはタイ国に1箇所、中国に1箇所あり、それぞれ定期的な災害防止活動や設備点検等を行っておりますが、これらの災害による影響を完全に防止又は軽減できる保障はありません。特に生産拠点が関東地区から中部地区に集中しており、大規模な東海地震などが発生した場合は、生産能力に影響を及ぼす可能性があります。

(5)生産性の向上、コスト削減が進まない場合について

当社グループは、加工技術・加工治具・専用機の開発などによって生産性の向上、コスト削減に努めておりますが、有能な人材の流出や原材料の高騰等があった場合に開発が進まず生産性の向上が図られない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)資金調達

当社グループは、将来見通しも含めた金利動向を勘案して資金調達を実施しており、低利・安定資金の確保に努めておりますが、金利の大幅な変動をはじめとする金融市場の状況変化は、将来における当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)情報セキュリティ

当社グループは、事業の遂行を通して顧客等の機密情報に多数接しているほか、当社グループの技術・営業・その他事業に関する機密情報を保有しており、安全管理に努めておりますが、コンピュータウィルスの感染や不正アクセスその他不測の事態により、機密情報が滅失若しくは社外に漏洩した場合、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。